サイディングボードの被害報告
サイディングボードは外壁材の一つで、日本の新築戸建ての70%以上が窯業系サイディングボードを使っています。
今では本当に多くの新築戸建てで外壁材として使われています。
サイディングボードが出だした頃は、メンテナンスフリーなどと言われていましたが、実は、モルタル壁よりもメンテナンスが必要です。
しかも、メンテナンスをしないまま、ほおっておくとお家がボロボロにさえなりかねます。
このページでは、私が実際に見て感じた事をお伝えしたいと思います。
「サイディング工事」
左の画像は、サイディングボードの施工時の写真です。
画像が小さくて見えづらいかもしれませんが、白いシート(防水紙)の上に、サイディングを打ち付ける木を張り、その上にサイディングを張ります。
何枚ものボードを繋ぎあわせるのでどうしても境目ができてしまいます。そこを目地といいます。
目地には、雨などが侵入しないようにコーキング材を詰めます。
「コーキングの割れ」
左の写真は、築6年のお家のサイディングボードです。
サイディングには、繋ぎ目の部分にゴム状のシーリングを注入しています。
ここがヒビ割れなどの劣化したままにすると、雨水が入り込み内部が腐食したり、雨漏りの原因になる可能性があります。
そのため、シーリングが劣化している場合は、しっかりとした補修が必要です。
補修方法には、シーリングの打ち変えと打ち増しがあります。
新築時に施工したコーキングは、大体5~7年ぐらいで切れたり、ひび割れたり、剥がれたりしてしまいます。
サイディングの耐用年数はおおよそ、7年~10年です。
サイディングボードは吸水性があり、塗料の防水性がきれると、シーリングの劣化やボードが反ってきたり、ひび割れや剥がれの原因になってしまいます。
そうなる前にメンテナンスをしておきましょう。
「サイディングの塗装」
サイディングの塗装には大きく分けて3種類あります。
①色を付けないクリヤー塗装
クリヤー塗装は透明の塗料を塗ることで、元々のサイディングの模様や柄をそのまま残せるというメリットがあります。
しかしメーカー発表では大体ですが、10年未満のサイディングの施工を推奨しています。
古くなりすぎると、クリヤー塗装ができない場合があります。
②色をつける塗りつぶし塗装
サイディングを一色に塗りつぶす普段通りの外壁塗装です。
もちろん色分け等もできます。クリヤー塗装ではない場合、サイディングの模様や柄が完全に消えてしまいます。
③3D工法
上の画像のように、目地とベタ面の色を分けて塗装することができます。
これをすることで、クリヤー塗装でなくても、綺麗なタイル調の仕上がりになります。
サイディングの種類や柄によって、3D工法ができない場合もあります。
又サイディングの塗装は、サイディングの反りを防ぎ、シールの劣化を防ぎ、外壁を雨、風、紫外線から守る大事な役割をしています。
モルタル壁ももちろんですが、ご自宅の外壁がサイディングの場合はしっかりとメンテナンスをしておくことを推奨します。