目地を守るシーリングの役割とメンテナンスのタイミング
「シーリングってそもそもなに?」
「どんな役割を果たしているの?」
そうお考えではありませんか?
サイディング外壁において重要な役割を果たしているのがシーリングです。
このシーリングが切れてしまうと、そこから雨水が浸入し雨漏れの原因になってしまいます。
とはいえ、外壁に馴染みがない人にとってシーリングとは何かよくわからない人も多いですよね。
そこでこの記事ではサイディングで重要な役割を果たすシーリングについて具体的に解説します。
シーリングってそもそもなに?
シーリングとは、サイディング材の貼り合わせ部分にできる隙間を埋める充填材のことです。
建築現場ではコーキングとも呼ばれることもありますが、これと言って違いはありません。
全く同じものだと考えて良いでしょう。
このシーリングは隙間を埋めることで雨水が入ることを防止する役割がありますが、様々な要因で劣化してしまい、雨水の侵入を許してしまいます。
そのため、サイディング本体と同様にメンテナンスが必要が部位でもあります。
シーリングが劣化する要因
シーリングが劣化する要因は外気温の変化と紫外線です。
そのため、施工の品質を問わず、経年劣化してしまう材料でもあります。
年月を得ると徐々に劣化が進み、目地のひび割れや、左右のどちらかに切れてしまうことがあります。
またまれなケースではありますが、サイディングが動いてしまうことで、シーリングがその動きに耐え切れなくなってしまうこともあります。
シーリングが劣化するとどうなる?
シーリングが劣化すると、外壁材から剥離してしまい隙間ができてしまいます。
剥離してしまうことで、雨水が入ってくるようになり、外装全体の劣化につながります。
サイディングと同じく経年劣化しますので、定期的なメンテナンスが必要です。
シーリングは一般的には8年前後で劣化するため、外壁塗装と合わせてシーリングのメンテナンスを行うことが多いです。
シーリングの劣化を見抜くサイン
コーキングの劣化を見抜くサインは以下のものがあります。
- 左右のどちらかが切れて離れてしまう
- 目地本体がひび割れてしまう
左右のどちらかが切れて離れてしまう
シーリングが劣化すると、徐々に痩せてしまい、弾力性がなくなってしまいます。
最終的にはサイディングの動きに耐え切れなくなり、剥がれてしまいます。
シーリングが離れてしまうと、雨水が浸入してしまい、建物の劣化を招きます。
そのため、シーリングが剥離しているようであれば、サイディングの状態に関わらず塗装を検討するタイミングだと考えてもよいでしょう。
目地本体がひび割れてしまう
シーリングが劣化すると、シーリング剤そのものがひび割れてしまうことがあります。
ひびと言ってもその深さはまちまちで雨水が入る隙間ができていない場合もあります。
そのため、見た目には目立ちますが、左右に離れているよりは状態がよいといえなくもありません。
ただし、ひび割れが大きくなって中が見えるような状態になっていれば、当然雨水が浸入してしまうため、メンテナンスの必要があります。
シーリング補修の方法は?
シーリング補修の方法は大まかに2通りあります。
- シーリングの増し打ち
- シーリングの打ち替え
シーリングの増し打ち
シーリングの増し打ちとは、現状のシーリングの上に重ねてシーリングを打っていくことです。
現状のシーリングの状態が良好でかつ、5mm以上の厚みが確保できる場合に選択肢になります。
この方法は、既存のシーリングを剥がす必要がないため、作業にかかる費用を抑えられるのがメリットです。
シーリングの打ち替え
シーリングの劣化が進んでいる場合、シーリングの打ち替えも選択肢です。
この場合現状のシーリング剤をカッターを使って剥がし新しいシーリングを塗布していきます。
この方法は剥がすのにある程度の手間がかかるため、手間賃がかかるものの、耐久性を考えるとこちらの方が優れています。
シーリング補修は外壁塗装と合わせるのがおすすめ
シーリングの補修を行うのであれば外壁塗装を合わせて行うのもおすすめです。
「でも費用が高くなるから難しい」 そう言いたくなる気持ちはわかりますが、それにはれっきとした理由があります。
- シーリング補修も外壁塗装も足場を組むため、10万程度の費用がかかるから
- シーリングが劣化しているときにはすでに外壁本体も劣化していることが多いから
シーリング補修も外壁塗装も足場を組むため、10万程度の費用がかかるから
外壁塗装のシーリングも外壁塗装も足場を組む必要があります。
というのも、足場がないと作業の安全性はもちろん、作業性にも影響してしまうからです。
もし外壁塗装とシーリングを別々に行う場合、それぞれで足場を組まなければいけません。
足場を組むのにも費用がかかり、安くても10万円以上はかかってしまいます。
そうした費用を2度も負担するよりは、1回でまとめてしまった方がコストパフォーマンスに優れているのは間違いありません。
シーリングが劣化しているときにはすでに外壁本体も劣化していることが多いから
シーリングも外壁塗装も、その耐久性は10年前後が多いです。
そのため、シーリングが劣化していれば、外壁もそれに合わせて劣化していることがほとんどです。
仮にシーリングの補修だけにしても、1?2年もたたないうちに外壁塗装が必要になってしまいます。
こうした点を考えると、外壁塗装も、シーリングも1回でまとめた方が間違いありません。
サイディング外壁本体だけではなく、シーリングも建物を守る大切な役割がある
今回はサイディングで使われているシーリングとは何か、その特徴と重要性について説明しました。
サイディング本体だけではなく、シーリングも外壁を守る上で重要な役割を果たします。
そのため、サイディングとシーリングの劣化具合の両方を確認することが建物の耐久性を考える上ではとても大切になってきますよ。
まずはシーリングの劣化具合を見て剥離はないか、ひび割れはないか確認してみることからはじめてみましょう。