住宅で使われる屋根材の4つの種類とその特徴とは?

屋根塗装

住宅の屋根は、雨や風から建物を守り、そして家族の安全を守る重要な役割を担っています。

そして屋根材にはいくつかの種類があり、それぞれ特徴が異なります。

屋根材を選ぶときには見栄えも重要ですが、やはり長く快適に暮らしていくためにも機能にも注目する必要があるでしょう。

今回は、多くの種類がある屋根材を大きく4つに分類し、それぞれの特徴について解説していきたいと思います。

屋根材の4つの分類について

屋根材は大きく4つに分類することが可能です。

その4つの種類とは以下の通りになります。

・スレート瓦

・粘土瓦

・セメント瓦

・金属屋根

これらの種類について、おもな特徴をそれぞれ解説したいと思います。

スレート瓦

セメントと木質繊維を主原料とする屋根材で、「人工スレート」や「天然スレート」などの種類があります

スレート瓦といえば、広く普及している人工スレートのほうを指していうことが一般的です。

また新築住宅で最も採用されている屋根材であり、カラーベストやコロニアルなどと呼ばれることでも知られています。

それではスレート瓦(人工スレート)の特徴を見てみましょう。

●メリット

・軽い

・コストが安い

・カラーバリエーションが豊富

●デメリット

・耐衝撃性に劣る

・耐久性に劣る

・コケや藻が生えやすい

●耐用年数

20~25年

スレート瓦(人工スレート)は、非常に軽く耐震性の向上には有利になりますが、他の屋根材と比較しても耐久性は少し劣ります。

また10~15年おきに塗装によるメンテナンスが必要です。

粘土瓦

粘土を瓦の形にして焼き上げた屋根材で、釉薬(ゆうやく)を塗布した「陶器瓦」や、塗布していない「いぶし瓦」などの種類があります。

現在流通している粘土瓦の多くは「陶器瓦」になります。

粘土瓦は、古くから日本家屋の屋根材として受け継がれている屋根材です。

それでは粘土瓦(陶器瓦)の特徴を見てみましょう。

●メリット

・耐久性に優れる

・再塗装の必要がない

・断熱性、遮音性に優れる

●デメリット

・重い

・職人が少ない

・ずれることがある

●耐用年数

50~100年

粘土瓦(陶器瓦)は、他の屋根材と比較しても劣化しにくく耐久性に優れますが、重く耐震性という視点からは不利になります。

セメント瓦

セメントと砂を主原料とする屋根材で、「セメント瓦」や「コンクリート瓦」などの種類があります。

以前は広く普及していた時期がありましたが、現在はほとんど流通していません。

それではセメント瓦の特徴を見てみましょう。

●メリット

・粘土瓦より安い

・断熱性、遮音性に優れる

・意匠性に優れる

●デメリット

・重い

・コケや藻が生えやすい

・塗膜劣化にともない吸水する

●耐用年数

25~30年

セメント瓦は、高級感のあるデザインがよいという人も多いですが、粘土瓦と同様に重いため耐震性という視点からは不利になります。

また表面塗装が劣化すると吸水しやすく、もろくなったりコケや藻が発生したりするため、10~20年ごとに塗り替えが必要です。

金属屋根

金属を主原料とする屋根材で、「トタン」や「ガルバリウム鋼板」などの種類があります。

現在最もよく採用される金属屋根は「ガルバリウム鋼板」で、性能の高さと扱いやすいさからリフォームにも適しています。

それでは金属屋根(ガルバリウム鋼板)の特徴を見てみましょう。

●メリット

・耐久性に優れる

・軽い

・カラーバリエーションが豊富

●デメリット

・施工に技術が必要

・断熱性、遮音性に優れる

・キズがつく

●耐用年数

25~30年

金属屋根(ガルバリウム鋼板)は、軽く耐久性にも優れるなど非常に人気の高い屋根材ですが、夏には暑くなりやすいため遮熱塗装などの対策も必要になるかもしれません。

また表面塗装は劣化することから、10~20年ごとに塗り替えが必要です。

まとめ

屋根材には多くの種類があります。

建物を守るためには長く機能を維持することが重要で、そのためにはメンテナンスが欠かせません。

メンテナンスの有無で屋根材の耐久性は大きく変わり、また建物寿命を大きく左右することもあるため、確実に実施するようにしましょう。

屋根材選びの参考にしていただけると幸いです。