外壁塗装ができない家とは?特徴や対処法

外壁塗装できない 塗装工事

外壁塗装で塗装業者に見積もりを依頼する際、「塗装ができない」といわれて断られる場合があります。
このような状況になってお困りの方も多いのではないでしょうか。

外壁塗装工事ができない理由はさまざまで、できない理由を知り、どのような工事が必要なのか、判断することが大切です。

この記事では外壁塗装工事ができない理由と、どのように対処するべきかについて、解説します。
塗装工事ができないといわれた際にはぜひ参考にしてください。

外壁塗装ができない状態とは

外壁塗装ができない状態とは、大まかに以下の状態を表します。

・外壁の劣化が進行し塗装しても効果がない場合

・外壁材と塗装工事の相性が悪い場合

・そもそも塗装の必要性がない場合

・人の手での作業が不可能な場合

・塗装完了後の見た目が悪い場合

これらの場合には、塗装後に塗装の浮きや剥がれ、雨漏りなどトラブルが発生する可能性が高いため、外壁塗装を断られてしまうのです。
それぞれどのような状態か、次の見出しで説明します。

外壁の劣化が進行し塗装しても効果がない場合

外壁の劣化が進行している場合、塗装をしても十分な効果が期待できず、断られてしまう可能性があります。
具体的には以下のようなケースです。

・外壁に大きなひび割れ(クラック)がある

・大きな欠損により、すでに雨漏りが発生している

・築20年以上で一度も塗装をしていない

大きなひび割れがある場合、塗装をしてもひびが補修できず、そこから雨水が侵入してしまうため、トラブル発生の原因になります。

また、すでに大きな雨漏りが発生している場合も同様です。
外壁が原因で雨漏りが発生している場合、防水シートが劣化、破れています。
外壁に少々問題があっても、防水シートが無事であれば、雨漏りは発生しません。
この状態で塗装をすると、内部に残った水分が蒸発・膨張する過程で塗料が浮き、剥がれてしまう可能性があります。

築20年以上経過している建物の場合、上記の劣化を起こしているリスクが高いことに加え、すでにぼろぼろで塗料を塗った後の問題が起きる可能性があります。

屋根材や外壁材を張り替えるか、既存の建材の上から別の建材を重ねるカバー工法のいずれかで対応することが一般的です。
ただし、劣化が進行している場合には、それ以上に大掛かりな工事が必要になる可能性があります。

外壁材と塗装工事の相性が悪い場合

外壁材と塗料の相性が悪い場合、塗料がうまく乗らない、浮きや剥がれが起きるなどのリスクが起きる可能性が高いため、できないといわれることがあります。

例えば以下のケースが該当します。

・サイディングボードの直張り工法の場合

・そのほか塗装に問題がある建材の場合

サイディングボードの直張り工法とは、外壁の内側に空気の通り道をつくらず、直接貼り付ける工法です。
この後方の場合、湿気や熱が逃げる場所がなく、サイディングボードの隙間部分の塗料が浮き、剥がれてしまう可能性があります。

また一部の外壁材や屋根材には、塗装しても、トラブルになる可能性が高いものがあります。
このような建材を判断するには、仕様書が残っていない場合には、一般の方では難しいため職人の方に現場を確認してもらうのがよいでしょう。

外壁の劣化が進行している場合と同様に、張り替えやカバー工法で対応します。

そもそも塗装の必要性がない場合

外壁塗装は見た目の美観を整えることに加え、耐久性を確保することが主な目的です。
しかし、そもそも塗装しても耐久性に影響がないケースもあります。具体的には以下の通りです。

・ガルバリウム鋼板のうえに塗装する場合

・日本瓦の場合

ガルバリウム鋼板は、防水性能がある外壁材で、表面が平坦なため、塗料ののりが悪い素材です。
そもそも塗装の必要性がない建材のため、よほどの理由がなければ塗装はおすすめできません。

日本瓦は、耐久性が高く塗装の必要がない素材です。
そのままの状態で50年以上持つと言われており、塗装しても耐久性の観点ではさほど意味がありません。

人の手での作業が不可能な場合

塗装する場所によっては、人の手が入れず、作業できない場合があります。
例えば、人の身体が入らないほど、狭い場所の場合です。

例え入れる場合でも、塗装作業に支障が出る場合には、塗りムラが出るなど、施工品質に影響する場合があります。

塗装完了後の見た目が悪い場合

クリア塗装の場合、外壁本体の見た目が悪い場合、施工をおすすめできません。
クリア塗装は無色透明なため、外壁の色褪せやクラック、落とせない汚れなどもそのまま仕上がりに反映されてしまいます。

そのような場合には、見栄えが悪いため、別の塗料を検討するとよいでしょう。

まとめ

外壁塗装ができない場合として考えられる場合はいくつかありますが、いずれにせよ、なぜできないのか、理由をしり、状況に合わせた判断が大切です。
不適切な工事を行なってしまうと、外壁塗装後にトラブルが発生してしまうリスクがあります。

現状の状況を適切に調べて伝えてくれる、信頼できる外壁塗装業者に見積もりを依頼するとよいでしょう。失敗しない塗装業者選びの参考にしてください。