匂いが少なく、環境にやさしい水性シリコンとは?特徴やメリットをわかりやすく

シリコン塗料 塗料について

「水性シリコンがどんな塗料なのかわからない」「油性と水性でどう違うのか知りたい」そうお悩みではないでしょうか。

シリコン塗料は大まかに水性と油性に分けられており、特徴にも違いがあります。
しかし、水性と油性の違いはパッと聞いただけではわかりにくいものです。

今回は水性シリコンとはどのような塗料か、特徴やメリットを解説します。

水性シリコンとは

水性シリコンとは水で希釈して使うタイプのシリコン塗料です。ここでは、水性の特徴と、シリコン塗料の特徴をそれぞれ解説します。

シリコン塗料とは

シリコン塗料とはシリコンやアクリルシリコンなどの合成樹脂を主成分として構成されている塗料です。塗料は主成分の違いで、大まかに以下のような塗料に分けられます。

・アクリル

・ウレタン

・シリコン

・フッ素

シリコン塗料の特徴は耐久性と価格のバランスのよさです。
シリコン塗料は一般的に耐久性が12年前後と長いことが特徴です。

より長いものとしてはフッ素塗料があります。
耐用年数が15年ほどと、シリコンよりも高額です。
さらに外壁や屋根の付帯部分の耐久性がそこまでもたないことも多く、塗装の周期からズレてしまうことがあり、使われないこともあります。

水性塗料とは

水性塗料とは、希釈する際に水を使う塗料のことです。
油性塗料の場合は、溶剤(シンナー)を利用して希釈します。
どのような塗料でも、塗料を薄めるためには、一定量の希釈が必要です。
これまでは機能性の観点から油性塗料がよく使われていましたが、近年では環境への配慮から、水性塗料の研究開発が進み、水性塗料の質が高まりつつあります。

水性と油性の違いは?

水性と油性は、大まかに以下のような違いがあります。

・匂いの違い

・環境への影響

・費用

・密着性の違い

水性塗料は油性と比べると溶剤を使わないため、塗装中の匂いが少ないことが特徴です。
油性塗料の場合は、溶剤を使うため、どうしても匂いがあります。
工事が完了したら匂いは薄まりますが、工事中の匂いで気分を害することもあるでしょう。

シンナーなどの溶剤は匂いだけではなく、健康への悪影響もあるため、健康面を気にする場合にも水性塗料がおすすめです。
ただし、水性であれば無臭で無害というわけではなく、あくまで害が少ないとまでしかいえないため、ご注意ください。

水性の場合は溶剤を使わないため、環境への悪影響も最小限に抑えられます。

費用としては、油性塗料の方が高い傾向にあり、やや価格を抑えたい場合におすすめです。
ただし、密着性は油性塗料の方が優れている傾向にあり、塗料と壁の密着性が十分確保できない場合もあります。

ただし、水性塗料の密着性も年々向上しており、大きな差があるとまではいえなくなっています。
そのため、ケースバイケースで、油性と水性を選ぶことが大切です。

シリコン塗料を選ぶ際の注意点

水性シリコン塗料を選ぶ際には、注意するべき点もいくつかあります。
ここでは、どのような点に注意するべきか、解説します。

シリコンの含有量を確認する

シリコン塗料を選ぶ際には、シリコンの含有量に注意が必要です。
シリコン塗料の中には、シリコンの量が少ないものもあり、耐用年数が本来のシリコン塗料よりも短いものも多々あります。

大手メーカーの塗料であれば、そのような心配はほぼありません。
しかしそれほど知名度がない塗料の場合には、注意が必要です。

外壁と屋根の耐久年数の違いに注意する

外壁と屋根を同時に塗装する場合、屋根と外壁で劣化の進行が違うため、注意が必要です。
屋根は太陽の光や紫外線などへの影響が大きく、外壁と比べると劣化が早い傾向にあります。

そのため、外壁と屋根を同じ塗料で塗装した場合、屋根の方が先に劣化するケースがあるでしょう。
そのような場合の対策として、外壁と屋根の塗料を分ける方法があります。
例えば、外壁をシリコン塗料で、屋根を耐用年数が長いフッ素塗料で塗るなどの対処法があるでしょう。

まとめ

水性シリコン塗料とはどのような塗料なのかについて解説しました。

水性シリコン塗料は水を使って希釈する塗料で、油性のシリコン塗料と比べると匂いや健康への悪影響が少ないことが特徴です。
近年では環境や健康への配慮から水性塗料の品質改良が進み、油性との違いも徐々に無くなっています。

匂いの問題が気になる人や、健康問題に不安を抱える人は、水性シリコン塗料での外壁塗装をご検討ください。