はじめに:シーリングは“外壁の防水ライン”です
外壁の目地やサッシ周りに入っているゴムのような部分、これが シーリング(コーキング) です。
サイディング外壁では特に重要で、ここが劣化すると
- 目地の隙間から雨水が入りやすくなる
- 下地が湿って傷む
- 塗装が早く劣化する(割れ・剥がれ・膨れ)
などにつながることがあります。
外壁塗装は見た目が主役に見えますが、実は シーリングの良し悪しが耐久性に直結します。
まず結論:迷ったら「目地は打替え」が基本になりやすい
ただし、場所や状態によっては増し打ちが適しているケースもあります。
大事なのは、“どこを、どの工法でやるか”を分けて考えることです。
シーリングの役割(なぜ重要?)
シーリングは外壁材同士の隙間を埋めるだけでなく、次の役割を担っています。
- 雨水の侵入を防ぐ(防水)
- 建物の動きに追従して、外壁材の割れを抑える(伸縮)
- 隙間からの風・ホコリ・虫の侵入を抑える
つまり、シーリングが傷んでいると、外壁全体の耐久性に影響が出やすいです。
劣化のサイン(セルフチェック)
次の症状があれば、塗装と一緒にシーリングも要チェックです。
- ひび割れ(表面に細かい割れが走る)
- 肉やせ(痩せて溝が深く見える)
- 剥離(外壁材から剥がれて隙間ができる)
- 破断(途中で切れて穴が開いている)
- 触ると硬い/弾力がなくなっている
特に「剥離」「破断」は雨水の入口になりやすいので、早めに確認した方が安心です。
打替えと増し打ちの違い(図解するつもりで理解すると簡単)
① 打替え(うちかえ)とは
古いシーリングを撤去して、新しいシーリングを入れ直す方法です。
特徴
- 性能をしっかり回復しやすい
- 目地の中まで新しくなる
- 工程が多く、手間はかかる(=適正にやると安すぎない)
向いていることが多い場所
- サイディングの 目地(ボードとボードの継ぎ目)
- 劣化が進んでいる箇所(剥離・破断)
② 増し打ち(ましうち)とは
既存のシーリングの上に、新しいシーリングを重ねて施工する方法です。
特徴
- 撤去が少ない分、工程が短い
- ただし既存の状態が悪いと密着しにくい
- 施工厚みが取りづらい場合がある
向いていることがある場所
- サッシ周りなど、撤去すると防水ラインを壊しやすい場所
- 既存が比較的しっかりしていて、増し打ちで厚みを確保できるケース
どっちが必要?判断の考え方(ここが一番大事)
結論、「打替えが良い/増し打ちがダメ」ではありません。
場所と状態で使い分けるのが正解です。
✅ 目地(サイディング継ぎ目)
- 基本は 打替え が選ばれやすい
理由:目地は動きが大きく、劣化も進みやすいから
✅ サッシ周り(窓枠・ドア枠)
- 状況により 増し打ち になることも多い
理由:撤去すると雨仕舞(防水のライン)に影響が出る場合があるから
✅ 劣化が強い(剥離・破断・硬化)
- 打替えが必要になりやすい
理由:上から足しても密着しない/中が空洞になっている可能性
✅ 逆に増し打ちが不利になりやすいケース
- 既存がボロボロで、表面が粉っぽい
- 厚みが取れない形状(薄くしか乗らない)
- 既存が剥がれて隙間が大きい
ここは現場での判断が重要なので、説明が丁寧な会社を選ぶのが安心です。
シーリング工事の基本工程(ちゃんとしてるかの判断材料)
打替えの場合、ざっくりこんな流れです。
- 既存シーリング撤去
- 目地内部の清掃
- プライマー塗布(密着の要)
- シーリング充填
- ヘラでならして仕上げ
- 乾燥・硬化
- 必要に応じて塗装工程へ
特に重要なのが プライマー。
ここが雑だと、見た目は綺麗でも剥がれやすくなります。
外壁塗装と“同時施工”が基本(理由:足場)
シーリングは外壁塗装とセットで行うことが多いです。
- 足場が共通になる(別々だと足場代が二重になることも)
- 塗装前にシーリングを整えておくと、仕上がりが綺麗
- 劣化箇所をまとめて直せる
ただし、シーリングの種類や工程順はケースで変わるので、工程の説明があるか確認すると安心です。
見積書で“絶対に見る”5つのポイント(ここ超重要)
シーリングは見積に差が出やすいので、ここをチェックしてください。
① 施工箇所が分かれているか
- 目地
- サッシ周り
- その他取り合い
が分けて書かれていると安心です。
② 数量が m(メートル) 表記か
シーリングは㎡ではなく m で出ることが多いです。
「一式」だけだと比較できません。
③ 工法(打替え/増し打ち)が明記されているか
同じ“シーリング工事”でも内容が全然違います。
④ 材料(種類)が書かれているか
例:変成シリコン系、高耐久タイプなど
※用途に合わせた提案ができる会社かの判断材料になります。
⑤ プライマー等の工程説明があるか
見積に全部書かれないこともありますが、質問した時に説明できるかが大事です。
よくある失敗例(これを避ければOK)
- 外壁だけ塗って、シーリングはそのまま → 数年で目地が割れてくる
- 安い見積でシーリングが「一式」 → 実際は最低限しかやっていなかった
- 目地も増し打ちで済ませた → 厚み不足で早期劣化
- 工程が不明で、プライマーが雑 → 剥がれやすい
よくある質問(FAQ)
Q1. 外壁だけ塗ってシーリングをやらなくてもいい?
A. 劣化しているなら同時がおすすめです。後でやると足場が再度必要になることもあります。
Q2. シーリングは何年くらいで劣化する?
A. 環境で変わります。ひび割れ・肉やせ・剥離が見えたら点検のタイミングです。
Q3. 打替えと増し打ち、どっちが長持ち?
A. 一般に目地は打替えが選ばれやすいですが、場所と状態に合っているかが最重要です。
Q4. 見積で「シーリング一式」ってダメ?
A. ダメとは言い切れませんが、比較できないので要注意。m数、箇所、工法を確認しましょう。
Q5. シーリングの上から塗装して大丈夫?
A. 工程や材料によります。塗装とシーリングの整合性を説明できる会社が安心です。
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