住宅の屋根は、紫外線や雨水などの刺激を受け続けるなど非常に厳しい環境にあるため、建物のなかで最も劣化が進みやすい部位になります。
しかも劣化が進行すると雨漏りに直結するなどリスクが比較的大きくなってしまうことから、メンテナンスは優先的に実施する必要があるでしょう。
しかし、屋根のメンテナンスは足場設置が伴うためコストが高くなってしまいがちです。
絶対に失敗することがないよう、事前にしっかりと準備しておきましょう。
今回は住宅の屋根塗装で失敗しない方法について、重要なポイントを解説していきたいと思います。
劣化の症状を知る
屋根の塗装メンテナンスは劣化の状況から判断できます。
屋根にはどのような症状が現れると塗装の判断を検討するのかご紹介いたします。
色あせ
色あせは塗装の劣化の比較的初期の症状です。
それほど緊急性がありませんが、塗り替えの検討を始める時期であることは意識しておくとよいでしょう。
カビや藻の発生
カビや藻が現れると常時湿った状態にあるため、劣化の進行は早まります。
できるだけ早期に洗い落とし、防カビ・防藻塗料などに塗り替えるとよいでしょう。
ひび割れ
塗装が劣化すると、屋根材がひび割れたり、破損したりします。
雨漏りの原因にもなるため、補修のうえ塗装するなど状況に応じて必要な処置をする必要があります。
サビ
金属屋根や板金部分は塗装の劣化でサビを発生させることがあります。
サビ止めなど必要な処置をして塗装する必要があります。
雨漏り
すでに雨漏りがある場合は、原因を特定し葺き替えをするなど規模の大きな工事が必要です。
構造を傷めないうちに緊急的な処置が必要です。
塗料を選ぶ
屋根塗装は塗料の選択も重要です。
塗料によって耐久性が変わるため、できるだけ高性能なものを選ぶとメンテナンスコストを抑えることが可能になります。
屋根塗装に使用する塗料のおもな種類と耐久年数の目安は以下の通りです。
- ウレタン塗料:6~8年
- シリコン塗料:8~12年
- フッ素塗料:15~20年
- 無機塗料:20~25年
これらの他にも「遮熱」や「断熱」など機能性を付加した塗料などもあるため、住環境によっては検討してみるとよいでしょう。
また屋根塗装に使用する塗料は、外壁塗装に使用する塗料よりもできればグレードアップすることをおすすめいたします。
というのも屋根は外壁よりも早く劣化する傾向にあるため、メンテナンスのタイミングにギャップが生じるためです。
外壁と屋根のメンテナンスは、いずれも足場の設置が必要になることから、コストのムダを省くためにも同時に実施できるよう計画することが重要になります。
業者の選択が重要
屋根塗装で失敗しないために、最も重要なことといえば信頼できる塗装業者へ依頼するということでしょう。
経験と知識が豊富で、正しい施工をする業者に依頼することで、屋根の美観と耐久性を確保できます。
つまり業者を見きわめることも重要な作業になるわけですが、どのような点に注目するとよいのか、いくつかのポイントを挙げてみたいと思います。
- 屋根の診断で判明した劣化状況を正確に知らせてもらえる
- 劣化状況に応じた適切な処置の提案がある
- 見積もりの内容が詳細に記されている
- 工事中の近隣への配慮ができる
- 工事後のアフター体制がある
これらポイントについて、対応を通じて見きわめることが必要になるでしょう。
長く安心して暮らすためにも、ぜひ信頼できる屋根塗装の業者を選んでください。