ベランダ防水の代表的な3つの種類と効果的なメンテナンス方法をご紹介

防水の種類 防水工事

住宅のベランダは比較的身近にありながら防水についてはどのような種類があるのかよくわからないという人も多いのではないでしょうか?

ベランダに採用される代表的な防水といえば、「ウレタン防水」「FRP防水」「シート防水」の大きく3種類です。

これらは、それぞれ特徴が異なり、またベランダの形状や用途によっても適性があります。

今回は、ベランダ防水の代表的な3種類の特徴について、そして効果的なお手入方法などもご紹介したいと思います。

ベランダ防水の代表的な3つの種類について

ベランダ防水の代表的な種類は以下の3つです。

・FRP防水

・ウレタン防水

・シート防水

FRP防水

まずFRPとは繊維強化プラスチック(Fiber Reinforced Plastics)のことをいいます。

そしてFRP防水とは、FRP素材のガラスマットを液体状のポリエステル樹脂で塗り固めてつくった防水層のことです。

表面が固く強度があることや、継ぎ目のない仕上がりになることなどがおもな特徴です。

強靭な防水層を形成できる一方で、揺れには追従しにくくひび割れやすいため屋上などの広い面積には適していません。

なお新築住宅のベランダに最も多く採用されているのが、このFRP防水になります。

耐久年数は10年程度が目安になります。

ウレタン防水

ウレタン防水は、液体状のウレタン樹脂を複数回塗り重ね硬化させてつくる防水層のことをいいます。

表面が弾力のあるゴム状であることや、FRP防水同様に継ぎ目のない仕上がりとなることなどがおもな特徴です。

対象が複雑な形状をしていても対応できる柔軟性があり、また異なる防水材の上からでも施工できるなどメンテナンス性にも優れています。

耐久年数は10年程度が目安になります。

シート防水

シート防水は、シート状の防水材をつなぎ合わせてつくる防水層のことをいいます。

およそ1m幅で結合部が生じることや、工場でつくる防水シートを使用するため厚さが均一の安定した防水層を形成できることなどがおもな特徴です。

広い面積を一度にカバーできることから、屋上など広い面積への施工にも適性があります。

ただし、複雑な形状や設置物などが多いと加工が増えて漏水リスクが高まる点では注意が必要です。

耐久年数は10~15年程度が目安になります。

ベランダ防水の効果的なメンテナンス方法

ベランダ防水を長持ちさせるための効果的なメンテナンス方法についてご紹介いたします。

おもな方法は以下の通りです。

・トップコートの塗り替え

・日常のお手入れ

トップコートの塗り替え

FRP防水やウレタン防水など塗膜防水は、トップコートと呼ばれる防水層を保護するための塗料を塗って仕上げます。

FRP防水とウレタン防水はいずれも期待できる耐久年数は10年程度ですが、トップコートは5年程度と短くなります。

つまり、防水層へ影響が及ぶ前にトップコートを塗り替えることが長持ちさせるポイントになるわけです。

5年程度を目安にトップコートの塗り替えを心がけましょう。

日常のお手入れ

ベランダに汚れなどがたまると、防水を傷め劣化を早めてしまうこともあるため、1年に1度は掃除することをおすすめいたします。

とくに排水口が詰まるようなことがあると、水がたまって室内に流入したり、また漏水したりする原因になります。

台風や梅雨の前後には排水口周辺をチェックして、ゴミがたまっているようなら速やかに取り除くようにしましょう、

またベランダ床面は、水とブラシで汚れを優しく洗い落とすことがポイントです。

まとめ

ベランダ防水を長持ちさせるには、定期的に適切なメンテナンスをすることが重要です。

ポイントになるのは、FRP防水やウレタン防水など塗膜防水ならトップコートを5年程度で塗り替えること、そして排水口を中心に日常のお手入れを心がけることなどです。

またベランダ防水の劣化が進んで漏水することがあると、被害は甚大なものになる可能性があります。

異変を感じたら専門業者に点検を依頼するようにしましょう。