「フッ素塗料とシリコン塗料どっちがよいのか知りたい」
そう気になる人も多いのではないでしょうか。
フッ素塗料はシリコンよりも耐久性が高いですが、価格も高く、シリコンは安さでは勝るものの、耐久性では敵いません。
ではどちらの方が良いのか、いまひとつピンとこない人もいますよね。
フッ素塗料とシリコン塗料は、耐久性や費用の面だけで比べられがちですが、それ以外にも注目するべき点があります。
ここでは、フッ素塗料とシリコン塗料の違いについて具体的に解説します。
フッ素塗料とシリコン塗料の違いは?
フッ素塗料とシリコン塗料の違いは以下の点が挙げられます。
・耐久性の違い
・コストパフォーマンスの違い
・選べる色や種類のバリエーション
・汚れやすさは一長一短
ではそれぞれの特徴について具体的に見ていきましょう。
・耐久性の違い
フッ素塗料とシリコン塗料の違いは耐久性の違いです。
シリコン塗料が8〜12年程度の耐久性なのに対して、フッ素塗料の耐久性は15〜20年です。
耐久性が高ければ高いほど再塗装までの期間を長くすることができ、手間を少なくできます。
ただし、耐久性が良いからフッ素塗料を選ぶ、ということができない場合もあります。
それは、塗料以外の耐久性が関係するときです。
例えば、外壁材がサイディング材だった場合、サイディングとサイディングの間に使われるシーリングにも耐久性があります。
このシーリングは10年程度と、シリコン塗料と同じ程度の耐久性しかありません。
シーリングが劣化すると、シーリングの劣化した部分から雨水が浸入し、雨漏れに発展する可能性もあります。
このような場合にフッ素塗料を塗ってしまってもシーリングの耐久性が向上するわけではありません。
シーリングが劣化すると、そのタイミングでの補修が必要になり、フッ素塗料の塗装タイミングとずれてしまいます。
こうなると、作業が2度手間になりコストパフォーマンスがかなり悪くなるため、おすすめできません。
コストパフォーマンスの違い
シリコン塗料とフッ素塗料の違いはコストパフォーマンスの違いにも現れます。
結論から言えば、そのほかの付帯部位のことを考えない場合、長い目で見たときにフッ素塗料の方がコストパフォーマンスが高いです。
というのも、足場の施工費用がかかるからです。
フッ素塗料でも、シリコン塗料でも同様に足場が必要になります。
この足場は最低でも10万円以上はかかってしまう費用で塗装の度に必要な費用です。
フッ素塗料を選ぶことで、塗装のタイミングを遅らせることができれば、その分足場の費用がかからなくなります。
この点から考えたときに長い目で見たときのコストパフォーマンスはシリコン塗料を上回ります。
ただし、先ほど説明したように他の外壁材との兼ね合いもあることには注意が必要です。
選べる色や種類のバリエーション
フッ素塗料とシリコン塗料は選べる色やバリエーションに差が現れます。
シリコン塗料は発売されて年月が経っており、カラーバリエーションも豊富にあります。
フッ素塗料もある程度のバリエーションがありますが、塗料の性質上、ツヤがある塗料しかないことがデメリットです。
ツヤがあること自体がデメリットではありませんが、ツヤがあるものが好みではない場合、フッ素塗料はおすすめできないかもしれません。
汚れやすさは一長一短
フッ素塗料とシリコン塗料は、汚れやすさについて良い点も悪い点もあり、どちらが優れていると一概には言えません。
フッ素塗料は汚れにくさという観点から考えると以下のメリットがあります。
・汚れを洗い流しやすい
・カビや藻が生えにくい
一方でシリコン塗料は汚れにくさという観点から考えると以下のメリットがあります。
・汚れがつきにくい
・色褪せにくい
こうした点から考えると、汚れにくさという観点から考えたときに、どちらも一長一短であり、一概にどちらがよいとは言いにくいです。
汚れにくさの点ではそれぞれ性質が異なるものの、どちらも特別汚れが目立つ塗料ではありませんので、この点では大きな違いはないと考えてもよいかもしれません。
屋根をフッ素、外壁をシリコンの組み合わせもおすすめ
フッ素塗料とシリコン塗料を組み合わせるときにおすすめなのが、屋根をフッ素塗料、外壁をシリコン塗料で塗装する例です。
というのも、屋根は太陽や雨風が外壁よりも当たりやすく、同じ塗料を塗っても耐用年数が変わるからです。
そのため、耐用年数が高いシリコン塗料を屋根に塗装し、シリコン塗料を外壁に塗装することで、再塗装のタイミングを揃えられます。
これは屋根がトタンやスレート屋根など塗装が必要な屋根に限られますが、こうした組み合わせも有効なことは知っておいて損はありません。
フッ素塗料とシリコン塗料、自分にとって最適な塗料を選びましょう
今回はフッ素塗料とシリコン塗料の違いについて、詳しくお伝えしました。
フッ素塗料とシリコン塗料は、耐用年数だけではなく、他にも違いがあることがお分かりいただけたのではないでしょうか。
この記事を参考に自分にとってどんな塗料が良いか、選ぶ参考にしてみてください。