外壁塗装の塗料にはいくつかの種類がありますが、それらのなかでもハイグレードとして位置づけられているのが「無機塗料」です。
「無機塗料」とは、その名の通り無機物を配合している塗料で、比較的歴史が浅いこともありニーズはまだ限られています。
しかし「シリコン塗料」や「フッ素塗料」などと比較しても抜群の耐久性があるなど、今後の需要拡大が予想されます。
今回は、「無機塗料」のメリットとデメリットについて解説したいと思います。
無機塗料とは?
無機塗料は、セラミックやケイ素を主成分とする無機物を含んだ塗料のことをいいます。
ただし無機物だけで塗膜を形成することはできないため、シリコン塗料など従来の有機塗料と混合させた「ハイブリッド塗料」であることは理解しておくとよいでしょう。
無機物は劣化しにくい素材ですが、有機物は劣化します。
つまり混合している有機塗料によって耐久性が左右される場合がある点も考慮しておく必要があるということです。
無機塗料のメリットとデメリットとは?
ここからは無機塗料のメリットとデメリットについて解説いたします。
無機塗料のメリット
- 耐久性が高い
- 汚れにくい
- 燃えにくい
無機塗料の最大の特徴といえるのは耐久性が圧倒的に高いということでしょう。
耐久年数は20~25年と、樹脂塗料で最もグレードの高いフッ素塗料の15~20年と比較してもその性能の高さがうかがえます。
また無機塗装は、親水性があり雨が降ると汚れなどを浮かせて一緒に流す自浄機能が働きます
つまり汚れが付着しにくいということです。
そして不燃性の高い無機物を配合することで燃えにくい塗膜をつくることができます。
万が一の火事のときでも周囲の燃え広がることを防げる点では、外壁塗装として他にはあまりない重要な機能といえるでしょう。
無機塗料のデメリット
- 材料費が高い
- ひび割れしやすい
無機塗料は、性能が高い一方で材料費も高くなります。
初期コストは高くなりますが、メンテナンスサイクルは長くなるため長期的な視点からはコストパフォーマンスが有利になる場合もあります。
ただし、注意しておかないといけないのは屋根や付帯部なども同様に耐久性を高めておくということです。
そうしないとメンテナンスのタイミングがずれ、無駄なコストが生じてしまいます。
また無機塗料の塗膜は固く、経年とともにひび割れやすいことも特徴のひとつです。
まとめ
無機塗料は、耐久性が圧倒的に高いことが大きな特徴です。
できるだけメンテナンスの回数を減らし、ランニングコストの削減を図りたいという人にはおすすめの塗料といえるでしょう。