外壁塗装を検討しているものの、健康被害が気になる人も多いのではないでしょうか。
外壁塗装による健康被害は塗料の改良により少なくなりつつありますが、それでも場合によっては配慮が必要です。
今回は外壁塗装の健康被害の原因や対処法について解説します。
外壁塗装で健康被害は起きる?
外壁塗装の工事中に健康被害が起きるかどうかでいえば、全く起きないとはいえません。
近年では外壁塗装に使われる塗料も、水性塗料のように、健康に配慮したものが増えています。
しかし、まったく影響を受けないというものではなく、健康に悪影響を及ぼす可能性は0ではありません。
健康被害の原因
外壁塗装の健康被害の要因としては、どのようなものがあるか、解説します。
外壁塗装に使用される塗料で健康被害が起きる原因は、揮発性有機化合物(VOC)や他の化学物質によるものです。
揮発性有機化合物は200種類以上あり、健康被害を引き起こすことがあります。
特に塗料に含まれることが多いのが、ホルムアルデヒドです。
これらの物質は、塗装作業中や乾燥中に空気中に放出され人が吸入すると、目やのどの刺激、頭痛、めまい、吐き気などの症状が現れることがあります。これがいわゆるシックハウス症候群です。
また、外壁塗装で使用される塗料や溶剤が、皮膚接触や吸入することによるアレルギー反応も健康被害の1つです。
塗料や溶剤の接触や吸入により、皮膚のかゆみや発疹、喘息の悪化、呼吸困難などの症状を引き起こすことがあります。
ただし、アレルギー反応は個人差が大きく、すべての人に影響を与えるわけではありません。
赤ちゃんやペットは特に注意
赤ちゃんやペットへの健康被害は特に注意が必要です。
身体が小さい分、塗料などの化学物質の影響を受ける傾向にあります。
そのため、この条件に当てはまる場合には、より塗装時の配慮が求められるでしょう。
塗装の健康被害への対処法
外壁塗装の健康被害にはどのように対処すべきか、対処法を解説します。
事前の相談
アレルギーや喘息の既往歴がある場合は、事前に相談し、適切な塗料や施工方法について相談しましょう。
特に化学物質過敏症のような重い症状がある場合には、繊細な配慮が求められます。
F☆☆☆☆
外壁塗装の塗料は低VOCや無VOCの塗料を選択することが効果的です。
近年では、VOCの排出量がごく少ないものとしてF☆☆☆☆(エフフォースター)塗料があります。
F☆☆☆☆は、ホルムアルデヒドの含有率が少ないものの指標になっており、そのような塗料であれば、健康への悪影響のリスクも少なくなるでしょう。
水性塗料
水性塗料を選ぶのも選択肢です。水性塗料とは塗料の希釈を水でできるものを示します。
水性塗料はシンナーなどを希釈剤に使う油性塗料と比較すると、耐久性に難ありでしたが、近年では、高耐久の水性塗料も登場しています。
ただし、水性塗料は油性塗料と比較するとVOCが少ないものの0ではない点には注意が必要です。
自然塗料
また、自然塗料を選ぶ方法もあります。自然塗料とは原材料に石油や合成顔料を含まない素材で作られた塗料です。
しかし、自然塗料の中にもよしあしがあり、自然塗料とうたっていても、VOCが含まれているものもあります。
また、自然塗料が使用できる外壁は限られているため、採用が難しいケースも多いでしょう。
外の空気が入らないよう遮断する
塗装中や乾燥中に、換気し、空気中の化学物質を排出することも効果的です。
基本的には塗装工事中には窓を開けず、換気扇などからも入らないように注意します。
マスクの着用
マスクの着用も、基本的ですが、多少の効果があります。
ただし、有機溶剤の成分は市販の不織布のマスクで完全に防げるものではありません。
完全に防ぐためには作業用のマスクが必要です。
1枚あたり4,000円以上するもののため、そこまでして対策をすべきかどうか、検討しましょう。
工事期間中は外に出る
工事期間、特に塗料を塗る工程で外に出るのも効果的です。
塗料から匂いがするのは揮発する段階で、その段階を過ぎると、健康への悪影響の可能性もグッと少なくなります。
天気にもよりますが、1〜2週間程度で終わるもののため、その期間は外出して過ごすという方法も選択肢です。
短期間の旅行や、実家が近くにあれば実家に避難するという方法もよいでしょう。
まとめ
本記事では外壁塗装での健康被害について解説しました。
外壁塗装の健康被害は、塗料の品質改良により少なくなってはいるものの、敏感な方などの場合には、影響が出る可能性もあります。
外壁塗装の健康被害について気になる方は、事前に外壁塗装業者に相談し、塗料や塗装のスケジュールについて相談することがおすすめです。
外壁塗装の健康被害が気になる方はぜひ参考にしてください。