「チョーキングが外壁にみられると言われたが、どんな現象かわからない」とお困りではないでしょうか。
チョーキングは、外壁劣化のサインであるため、塗装を検討すべき段階といえます。
ここでは、チョーキングとは何か、原因や対処法を解説します。
チョーキングとは
チョーキングとは、外壁塗装面の顔料が経年劣化により劣化し、手などに触れると粉のようなものが付着する状態です。「白亜化」と呼ぶこともあります。
この粉は外壁に含まれる白色顔料(酸化チタン)です。
外壁塗料に含まれる白色顔料は紫外線や雨風の影響で、徐々に保護成分が分解、劣化してしまうのです。
多くの場合はこの酸化チタンのため、濃い色の外壁では起こりにくくなっています。
ただし、濃い色だからといって必ずチョーキングが起きないわけではありません。
触って粉が出るからといっても、100%チョーキングだとは断定できません。
チョーキングかどうか迷った場合には専門家に確認してもらうのがおすすめです。
透明色(クリアー塗装)の場合は顔料が含まれていないため、チョーキングが起こりません。
また、塗装していないレンガや樹脂系のサイディングもチョーキングは起こりません。
チョーキングの原因
チョーキングの原因は、経年劣化と施工不良が主な原因です。どのようなケースか次で解説します。
経年劣化
チョーキングの原因は経年劣化、つまり、時間が経過する中で、塗料の劣化が進んだことが原因です。チョーキングのほとんどはこの経年劣化だといえます。
どれだけ丁寧に塗装しても、どれだけ環境に恵まれていても、いずれはチョーキングが起きるものです。
そのため、外壁塗装している外壁であれば、チョーキングが起きることは避けられません。
施工不良
チョーキングの原因として、施工不良が考えられる場合もあります。
通常であれば、チョーキングは塗装をしてから数年以上の期間をあけて発生します。
しかし、正しく施工していれば、1年未満でチョーキングが発生するということはほぼありません。塗装してすぐにチョーキングが見られた場合であれば、施工不良の可能性も考えられます。
チョーキングの問題点
チョーキングは外壁を保護する成分が流出し始めているサインです。
そのため、チョーキングが出ているのを放置すると、外壁の劣化が進行します。
劣化の進行を放置すると、外壁のひび割れや欠け、外壁からの雨漏れなどのトラブルを引き起こします。
そのため、チョーキングが見られた場合には、できるだけ早めに対処した方がよいでしょう。
チョーキングが出た場合の対処法
外壁塗装でチョーキングが出た場合の対処法について解説します。
早めの外壁塗装がおすすめ
外壁にチョーキングが見られる場合には、早めの塗装がおすすめです。
放置するほど、外壁の劣化が進み、藻や苔の発生、雨漏れなどの深刻なトラブルを引き起こします。
チョーキングが出ているということは外壁の塗料全体が劣化しているともいえるため、外壁全体の塗装がおすすめです。
部分的な補修は一時しのぎであり、おすすめできません。
ただし緊急性があるわけではない
チョーキングが出ている場合は、確かにそのままにして放置するのは好ましくありません。
ただし、この時点では緊急性があるともいえません。
チョーキングがあると確認した場合、悪徳業者の場合は「いますぐ塗り替えした方がよい」というケースもありますが、それは厳密には正しくありません。
外壁のひび割れやシーリング材の剥がれなどがなければ、雨水が内部に浸入していないためです。
早めに塗装するのがベターではありますが、1日2日で問題が起きるような状態でもありません。
そのため、チョーキングが出てきた場合には、「そろそろ目処に塗り替えをしよう」程度で捉えていてもよいでしょう。
その前提を無視して「いますぐ塗装すべき!」という塗装業者は悪徳業者の可能性があります。
予算と相談しながら、塗装タイミングを検討しましょう。
なお、厳密に「どのくらいのタイミングで塗装をすべき?」という疑問を持っている方は、一度外壁塗装の専門業者に相談することをおすすめします。
まとめ
今回はチョーキングの原因と対処法について解説しました。
チョーキングは外壁塗装の保護成分が失われている状態を示すサインで、塗装を検討すべきタイミングだといえます。
しかし、チョーキングが起きただけでは緊急とはいいにくいため、落ち着いて塗装を検討していけば問題ありません。
外壁塗装のタイミングがいつか、悩んだ場合には、外壁塗装の専門業者に相談しましょう。